口ヒゲが老人を連想させる事から「翁(オキナ)ヒメジ」の名がついた。本州中部以西の太平洋岸ではわりと普通に見られるヒメジ類である。 非常によく似た種類でホウライヒメジという魚がいるが、尾の付け根の黒斑で区別する事ができる。オキナヒメジはこの黒斑が左右でつながっておらず(ホウライヒメジの黒斑はつながっていて、上から見ると鞍のように見える)、側線を越える事もない(ホウライヒメジの黒斑は側線を越える)。 派手な体色なので外道扱いされる事が多いが、とても美味な魚である。刺身や煮付け、蒸し物、ムニエルなどにしても美味しいが、皮が特に美味いので霜皮造りにするのもよい。