魚図鑑

ヌマチチブ(ダボハゼ、ゴリ)
□説明
一般には、チチブと並んで「ダボハゼ」の名で知られている。幼魚は「ゴリ」とも呼ばれている。 チチブと非常によく似ているが、頬の白斑がまばら、胸ビレのつけ根の黄色い帯模様の中に橙色の線が入る点などで区別できると言われている。だが、模様には個体差がある為、外見で判別するのは難しい。 また、チチブは汽水域を好むのに対し本種は主に純淡水域に生息するが、両者が混生している場所もあるので余計に識別しづらい。普通は両者を区別しない事が多い。 かわいらしい姿をしているので観賞用として飼育される事もあるが、攻撃性が強く自分の口に入るものは何でも食べてしまうので単独で飼うのが望ましい。 本種を釣りの対象として専門に狙う事はないが、ハゼやテナガエビなどの外道としてよく釣れる。成魚を食用にする事はあまりないが、四万十川では海から川に遡上してきた幼魚を「ガラ曳き」という漁法で漁獲している。天ぷらや卵とじ、佃煮などで美味しい。「ゴリの佃煮」は本種の幼魚である事が多い。