魚図鑑

ニシン
画像提供:Troutist Dream
□説明
ニシン科の中では大型になる種類で、最大40cmくらいになる。 かつては北海道に大群が接岸し、「ニシン長者」なるものまで生み出した程大量に漁獲されたが、昭和30年以降は水揚げ量が激減した。その為、食用として出回っているニシンやその卵であるカズノコはほとんどが輸入品である。 数が減った理由は海水温や海流の変化、乱獲など諸説様々である。近年は徐々にではあるが増加の兆しが見られている。 ただ、過去に比べ数が減ったとはいえ北海道各地の港にはよく接岸し、本州でイワシやアジを狙うようにサビキで釣られている。 なお、汽水性の湖沼に遡上して産卵する「湖沼ニシン」という個体群も存在しており、これは北海道のみならず青森県の尾駮沼や茨城県の涸沼でも見られる。 食材としては卵を塩漬けにしたカズノコがあまりにも有名だが、親魚も塩焼きや刺身、フライなどで美味しい。中でもニシンを干した「身欠きニシン」はかつて保存食として重宝されており、この身欠きニシンを使った京都の「にしんそば」は特に有名。