ハタの中では珍しく遊泳性で、尾ビレが湾入している事が特徴。かなり大型になる魚で、最大で1mを超える。主にサンゴ礁や岩礁域に生息しているが、体形や生息域からか、オーストラリアあたりでは「コーラルトラウト(サンゴのマス)」と呼ばれている。 体色は変化が多いものの赤や橙色のものが多く、水色の小さな斑点が多数並んでいる。沖縄や小笠原で多く見られるが、九州以北でも紀伊半島や四国の太平洋岸など、黒潮の影響を強く受ける地域ではわりと普通に見られる。 ジギングや泳がせ釣りなどで釣れる事が多いが、遊泳力があるので引きが強く、沖縄では釣魚として非常に人気が高い。だが、最大の魅力はその食味で、 刺身や蒸し物、しゃぶしゃぶ、煮付けなど何にしても大変美味しい。特に沖縄では本種を「アカジン」と呼び、ハタ類の中でも最も美味な高級魚として珍重している。