魚図鑑

サクラダイ
□説明
真紅の体に白点が映える美しい小魚(これはオスの体色)で、その姿からダイバーには人気が高い。しかし釣魚としては外道として扱われる事がほとんどで、マダイやハナダイなどを狙っているとよく釣れる。水深20~50mあたりに多く生息している。 一見熱帯魚のようだが、温帯に適応した種類であり、沖縄には分布していない。この外見から「キンギョ」と呼ぶ地方もある。見た目では想像つかないが、クエやマハタなどと同じハタ科に含まれている。 性転換する事でよく知られており、生まれた時は全てメスである。メスの中でも強い個体がオスになり、ハーレムを形成する。メスはオスと違って体に白点がなく、背ビレの中央に黒い模様がある点で区別できる。また、メスの体色は桜色というよりはオレンジ色である。 大きくてもせいぜい15cmほどと魚体が小さいので持って帰る人はあまりいないが、かなり美味しい魚で塩焼きや煮付けなどで美味である。調理が面倒だが、刺身でも美味しい。 なお、春に釣れるマダイを「桜ダイ」と呼ぶ事が多いが、本種と混同しない事。