魚図鑑
ギンブナ(マブナ)
画像提供:ミクロ釣行
□説明
「マブナ」と言えば本種である事が多い。オスの数が非常に少なく、ほとんどメスだけである事で有名。卵は他魚種の精子の刺激を受けて孵化するが、あくまで精子は刺激として必要なだけで遺伝的には貢献しないので、生まれてくるのは普通のギンブナである(雌性生殖)。 「釣りはフナに始まりフナに終わる」と言われた程、日本人には馴染み深い存在で、子供達のいい遊び相手だった。春の産卵(乗っ込み)シーズン、流れのゆるい小川や水路で釣るのが人気高いが、深場に落ちた冬も"寒ブナ"と呼ばれて良い釣り物となっている。定着性の高いキンブナも通常、マブナと呼ばれる。こちらは最大30cm級とギンブナよりも小型。 また、ヘラブナ(ゲンゴロウブナの改良種)と比べると小型ではあるが、日本記録は59.3cm(拓寸)と、かなり大型である。 かつては重要な食用魚だったが、最近は一部の地域を除いて、食べる事はあまりない。調理法としては洗いや甘露煮などがある他、郷土料理として「鮒味噌」(愛知) 「鮒飯」(岡山)などがある。